数学 には 関数や 図形といった いろいろな単元があるので、簡単に「 解き方 」と言えるものはありませんが、多くの問題に 共通する事柄があります。算数 や 数学 が 得意な人は もちろん気がついているか、無意識に感じていることだと思いますが。
では、計算問題は 除きますが、数学 の 共通点を 探してみましょう。
よく使われる 公式
面積
正方形 = 一辺 × 一辺
長方形 = たて × 横
三角形 = 底辺 × 高さ ÷ 2
平行四辺形 = 底辺 × 高さ
台形 = ( 上底 + 下底 ) × 高さ ÷ 2
ひし形 = 対角線 × 対角線 ÷ 2
円 = 半径 × 半径 × 円周
体積
角柱 ・ 円柱 = 底面積 × 高さ
角錐 ・ 円錐 = 底面積 × 高さ ÷ 2
単位あたりの 量
速さ = 道のり ÷ 時間
食塩水の濃度 = 食塩 ÷ 食塩水
人口密度 = 人口 ÷ 面積
3つの要素
上の公式から 気がつくことは、「 長方形の面積・たて・横 」「 速さ・道のり・時間 」など 3つの要素 から 成り立っていることです。
数学 の 問題の基本は、「 2つの要素を 与えるから、残りの 1つの要素を求めなさい 」と いうものです。これを、いろいろと 形を変化させて 出題しています。
台形は要素が4つ?
台形の面積は、「 上底・下底・高さ 」の 3つの要素が必要です。面積と合わせると 4つの要素になってしまいます。
しかし、これは 台形の面積の考え方 (ひっくり返してつなげ、平行四辺形にする) を 思い出してみれば、(上底+下底) で 1つの要素と分かります。だから、「 台形の面積・(上底+下底)・高さ」 の 3つの要素と考えられます。
基本的な問題
上に挙げた公式 のように、「 底辺と高さを教えるから、平行四辺形の 面積を求めなさい 」と いうような、2つの要素から 残り1つを求めるものが 数学 の 問題の 基本です。
例題 – 簡単な問題
例えば 速さの問題で、下のような問題は 簡単なものです。
(問) 120kmの道のりを 2時間で走る車の 速さを求めなさい。
これは、道のり=120km、時間=2時間が 分かりますので、そのまま公式に入れれば 終わりです。
応用問題
応用問題のパターンには、「 2つの要素を 最初から与えない」と いうものが 多くあります。
次の例題では、「道のり」「速さ」という 2つの要素のうち 1つは最初から分かっていますが、もう1つを 求めるパターンです。
(問) 時速40kmで走ると 3時間かかる道のりを、2時間で到着するための速さを 求めなさい。
このパターンは、時間=2時間は 分かっていますが、道のり=「 時速40kmで走ると 3時間かかる道のり 」となっているため、道のりを 先に求めなけれなりません。
道のりを 求める→速さを 求める
このように、2段階になっている 問題ですね。
応用問題について
上の例の応用問題を さらに難しくするには、
- 道のりを 求める段階を さらにもう1つ増やす
- 道のりだけでなく、速さも 最初から与えない
などの 方法があります。
応用問題の 解き方の コツ
最終的には 2つの要素から、最後の一つを 導き出せば良い訳ですから、問題に惑わされない事が 大事です。
次のように 考えて行きましょう。
- 答えを出すために必要な2つの要素のうち、どれが 分かっているか
- 分からないものは どれか
- 分からないものを どのように導き出すか
求める答えから 逆に考えて行って、「何が足りないか」を 考えて、必要な情報を 手に入れる事ができれば、もう怖くありません。「あと 何が足りない?」この問いかけが、自分自身にヒントを与えることになります。
たった 2つの情報があれば 解けるのですから。
コツを 活かすために
文章題なら、正確に読み取る読解力が 必要です。意味を取り違えては 元も子もないですから。
でも、難しい論説文を読むほどの読解力が 必要なわけでは ありません。必要な情報を読み取り、イメージする力 (図に表せればさらに良いでしょう) が あれば、問題ありません。
文章題・応用問題だからと 怖がってしまうと、問題文がやたらと難しく感じてしまうかもしれません。気楽に考えて 素直に向き合えば、必ず 解けます!
各単元での「解き方のコツ」は、順次 掲載して行きますね。
中学1年生の数学はこちらからどうぞ
比例と反比例 1:式とグラフ
比例と反比例 2:式を求める
コメント
[…] 数学の解き方 で 解説した「3つの要素」を 意識しましょう。 比例・反比例 どちらも \(x,y,a\) の 3つの要素があります。 \(x,y\)を 与えられるので、残りの \(a\) を 求めましょう。 […]